Vol.83:つけ麺 いちびり

オープン前インタビュー


 <店舗情報>

つけ麺いちびり

住所:奈良県橿原市醍醐町263-1 さくら165c 1-3

営業時間:当分の間は昼営業のみ(11:00~15:00)

定休日:月曜、毎月月末日

Twitter:https://twitter.com/HamadaToshiyasu

駐車場:共用57台分あり

オープン日:2018年5月12日


 橿原神宮近くの人気店"麺屋いちびり"が、2018年5月12日、セカンドブランド店を"つけ麺専門店"としてオープンする。本店の場所は駅前だが、今回の新店は交通量の多い幹線沿いという立地だ。

 濱田店主はあの有名な"煮干しラーメン玉五郎"出身で、本町店(大阪)では店長を勤めていた方。私自身、いちびりさんのつけ麺がかなりお気に入りで、以前はつけ麺ばかり注文していたほどだ。そして今回、つけ麺に特化した専門店をオープンするということなので、いやがうえにも期待が高まっている。

 オープン日の2日前という忙しい日に、濱田店主に少し時間を作って頂いた。"つけ麺いちびり"濱田店主にKRK直撃インタビュー!


- まずは新店の営業情報をお願いします。

「営業時間は昼の11時から15時までで、当分の間は昼のみです。夜営業をできるようになったら、またSNS等で告知させて頂きます。定休日は、毎週月曜日、月末最終日です。」

 

- セカンドブランドを"つけ麺専門店"にした理由は?

"つけ麺専門"と謳おうって思った理由は、僕自身が(ジャンル関係なしに)飲食店を選ぶ時に、そこに行って何を食べるかを一番大事にしているからです。定番メニューがあって、ここに来たらこれを食べてって店側が自信を持ってお客様にオススメできる商品があるお店。僕自身は昔からそういうお店に心をひかれるんです。」

 

- 専門性ってことですね。

「はい。専門性ですね。それがあったんで『いつか専門店をしたいな』って思っていました。(玉五郎から)独立した時は修行先で培った経験と今までの味作りを奈良で広めたいって思ってたので、"ラーメン&つけ麺"でしてたんですが、どこかのタイミングでつけ麺専門店をしたいとずっと狙っていました。

 これから先も"まぜそば、油そば"がもうちょっと文化的に奈良で広めれるような状況になれば、まぜそば専門店もしたいなって思っています。凄い美味しいカレーが作れるなら、カレー専門店でもいいと思っています。飲食産業として何か打ち出せるものって考えると、僕は限定感、専門店感を出すのが一番いいのかな~って思っています。」



- 場所はいろいろ探したんですか?

「悩みましたね。最初、今(麺屋いちびり)の業態のまま、そのままスライドで上牧で2号店をしようと思っていました。でもタッチの差で他社にその場所が決まってしまったんです。でも結果的にこの場所で良かったと思っています。地元橿原で同じ業態じゃなく、次のセカンドブランドにチャレンジする絶好のチャンス。橿原で土台固めって意味ではいい物件が見つかったと思います。この場所は共用駐車場57台分あるので、本店で悩んでいた多くの問題を解消できると思っています。」



- つけ麺専門ってことで、麺は悩みましたか?

「麺は本店の方でも昔から悩んでいて、その時も埼玉の"村上朝日製麺所さん"(公式HP)がずっと一緒になって親身にいろんな麺を提案してくれていました。僕にとって最高のパートナーですね。自分の拘りも大事ですが、自分の拘りだけでなくやっぱりお客様に美味しいって思ってもらうのが一番大事なことだと思うんです。なのでお客様、第三者目線、製麺のプロの目線から(麺は)どんなのがいいかなって意見をもらえて、一緒に相談しながら決めていけるのがとても助かっています。

  白湯の麺に関してはもう納得いけるレベルなんですが、あっさりの方のつけ麺に関しては、まだもうちょっとアレンジしていけたらなって思っています。現時点の麺ではちょっとスープの引っ張りが弱いかなって。もうちょっと表面を全粒粉増やして喰い付きをよくするとか、喉越しはストレートがいいと思っています。その辺をいろいろお客様が食べてるのを見ながら、これから進化させていけたらなって思っています。」

 

- 後で動画も撮影させてもらいますが、商品について少しお願いします。

「しばらく"濃厚とあっさり"、この二本でいきます。濃厚の方を泡立てるために、杉浦さん(みつ葉 店主)に許可をもらってバーミックスを購入しました。いろいろ試したんですが、やっぱり丼の中では(タレとスープが)混ざりきらない。混ぜれば混ぜるほど冷めていきますしね。泡立てるってよりも、混ぜて馴染ませるって意味ではバーミックスが一番いいのかなって思います。濃厚の方はドロドロってほど濃厚なわけでなく、食べやすい程度。中濃と濃厚の間くらいに仕上げています。」



- 濱田店主自身についてもお聞きします。ラーメンしようと思ったきっかけは?

「前職は建設業だったんですが、ラーメン屋ってどんなのかな?と思って某チェーン店で働き始めました。でも思い描いていた仕事と違うなって思い、自分でいろいろ食べ歩いていたんです。ある玉五郎煮干しラーメン玉五郎)の黒門店(2号店)に行ったんです。内装もメッチャチープじゃないですか?僕は建設業をしてたのでだいたい内装費用が分かるんです。それで『あ~、こういう商売の仕方があるんだな~』って感心して、玉五郎で働かせてもらうことに決めました。味で選んだというよりは、店舗の作り方、味の作り方ってことで選びましたね。玉五郎では半年くらいで店長をさせてもらいました。」

 

独立は最初から考えていたんですか?

「面接の時に独立希望は伝えていました。当初、奈良でするって決めていたわけではないんですが、当時、地元奈良に王道系の魚介豚骨ってまだ無かったんです。それで『地元奈良でできないかな?』って考え始めました。どの道でも最初にやった人ってやっぱり強いんですよね。王道の魚介豚骨の店も無かったし、つけ麺もあまり浸透してない奈良県南部がいいなって。それで奈良に帰ってしよう!って決めました。」

 

- 屋号"いちびり"の由来は?

「深い意味はなくて、単純にまずは分かりやすい屋号。地元色を出したかったんですよ。それとお客さんが『今日、いちびろ』とか言いやすいかな?って(笑)。」


【KRK動画】"つけ麺いちびり"の商品について


(取材・文・写真 KRK 平成30年5月10日)