Vol.160:らぁ麺 すずむし


 うどん県として名高い香川県、その中心地である高松市に気になるお店が2018年にオープンした。屋号は"らぁ麺 すずむし"。他店の取材で香川県を訪れた時にランチで寄ってみたが、そのクオリティの高い一杯に驚き、このお店に興味を持った。イベントを通して店主と知り合ったので、夜営業後に取材する時間を作っていただいた。"らぁ麺 すずむし"飯島店主にKRK直撃インタビュー!


- 出身は?

「香川県です。」

 

- ラーメン屋をするまでは?

「高校を卒業してから美容師として働いていて、その後はアパレル、それからラーメン居酒屋、韓国料理とか飲食の仕事を転々としていました。ラーメン屋でも働いていました。」

 

- 自分のお店をしようと思ったきっかけは?

「一番最後に勤めていたラーメン屋が白湯のお店だったんですけど、その時に『ちょっと違う形で作ってみたいな!自分で自分の味を作ってみたいな~』と興味を持ち始めました。」

 

- 自分でしたくなってからは?

「興味を持ってからいろいろ食べ歩いている内に、『自分がしたいのは白湯じゃないな。クリアーなスープでしたいな!』と思いました。働いていたお店が白湯のお店だったので、清湯を今からどこかで学ぶとなると時間がかかる。それで調べてみると、大和のラーメン学校というのが地元にあることを知りました。」

 

- ラーメン学校では?

「もう気持ちは清湯でしたね。最初、丸鶏の醤油がやりたくてそっちの方で味を作っていたんですよ。丸鶏の清湯が軸でサブに煮干しって考えていたんですが、いざ始めてみたら煮干しの方が味が決まりやすかったんです。それで煮干し醤油でいくことに決めました。」


らぁ麺 すずむし(2018年1月11日オープン)


- 場所は高松と決めていたんですか?

「はい。高松でしたいと決めていたのでいろいろ探しましたね。この場所は以前は散髪屋でした。仕事帰りとかに寄ってもらえるかなって思い、この場所に決めました。」

 

- 屋号の由来は?

「ウチの子供が中学校の修学旅行で鳥取に行った時、その旅館の部屋の名前が"すずむし"。ウチの子供は物覚えが悪いんですけど、子供が帰宅してからも『すずむし~』と憶えていたんです。それで『憶えやすい名前なんだな~』と思い、屋号を"すずむし"に決めました。」



- オープンまでには納得いく味に?

「全然味が決まらなくて、営業しながら試行錯誤の毎日でしたね。僕は背黒の煮干しをメインにした味が好みなので関東に勉強しに行って、好きなお店が使っている業者とか調べたりしていましたね。徐々にですが思っている味に近づいてきているとは思いますけど、まだまだですね。」

 

- 看板の煮干し醤油の紹介をお願いします。

「煮干しはダブルスープ。水出しした昆布、椎茸、煮干し(伊吹産白口、背黒)に動物系のスープを合わせてバランスをとっています。油は極力控えめにしています。」

 

- 新メニューも加わったんですね。

「オープン当初から提供していた鰹は味が全然安定しなかったので止めて、貝のらぁ麺を新たにレギュラーメニューに加える予定です。イベントで貝限定をすると決まってから貝の試作をガンガンしていたので、かなり貝のノウハウを身に着けていきました。」

 

- 最後の一言お願いします。

「香川県だけでないと思うんですけど、ラーメンのスープって昔から『全部飲んだら駄目』って考えがあると思うんです。でもそうじゃない。僕は塩分を抑えて、化学調味料等を添加することなく食材の持つ旨味を最大限に引き出した最後まで安心して美味しく飲めるスープ、味作りを目指しています。」



 <店舗情報>

■らぁ麺 すずむし

住所:香川県高松市南新町4-11 吉野ビル1F

twitter:https://twitter.com/suzumushi0411

instagram:https://www.instagram.com/suzumushi0111/

オープン日:2018年1月11日

 (取材・文・写真 KRK 令和2年3月21日)