Vol.196:軍鶏そば 極だん

2020年11月19日オープン


 個性派揃いの京都ラーメンシーンに新たなお店が登場する。屋号は「軍鶏そば 極だん」。京都西大路駅前で11月19日にオープンする新店だが、注目すべきは店主は「京懐石 美濃吉」で料理長を務めていた方ということだ。創業300年(創業享保元年)を超える料亭から「和のエリート」がラーメン界に参戦!これは面白くなりそうだ。

 オープン直前で多忙な時期に店主に取材する時間を作っていただいた。商品情報、ラーメン界へ入る経緯など聞きたいことがいろいろあるので楽しみだ。"軍鶏そば 極だん"極檀店主にKRK直撃インタビュー!


◆店舗情報

軍鶏そば 極だん

京都府京都市南区唐橋西平垣1-9

Twitter:https://twitter.com/syamogokudan

instagram:https://www.instagram.com/syamosobagokudan/

グランドオープン日:2020年11月20日


- 出身は?

「青森生まれの函館育ちです。高校卒業してから、板前になるために東京へ行きました。それからずっと和食をしていました。会社内の仕事でデパ地下の惣菜をしたり、お寿司屋さんのカウンター、ホテルのカウンターに立たせてもらったり、いろんな経験を積ませていただきました。美濃吉では14年ほどお世話になりました。」

 

- 独立志向はあったんですか?

「当時は全くなかったですね。雇われ料理長で満足していました。」

 

- ラーメンは昔から好きだったんですか?

「今までは特別食べていなかったんですが、ここ3年ほどでラーメンに嵌って凄く食べるようになりました。年間で200杯くらい食べていましたね。」

 

- 食べるようになった理由は、ラーメン屋に興味を持ったから??

「当時はただ単にラーメンを食べたかっただけです。そして、食べている内に気がついたら今に至ります(笑)。」

 

- ラーメンをするきっかけは?

「2年前くらいに交通事故にあって膝の手術をしたんです。それで長時間の立ち仕事は難しくなって、その時に立ち仕事のリハビリを兼ねて知り合いのラーメン屋さんで働かせてもらいました。

 その頃はもうラーメンがとても好きだったので、『こういう風に作っているんだ!?』とか興味津々でしたね。働いている内に、食べる側から作る側になるのもいいなって思い始めました。大好きなラーメン、好きなモノを作って、お客様に美味しいって直接言ってもらえるのがとても嬉しかったんです。和食の時はバックヤードにいるので、仲居さんを通してお客様の声を聞くだけで、対面で直接聞けるってのが無かったですからね。」

 

- 初めての独立になりますが、悩みましたか?

「もちろん不安もありましたけど、それよりもラーメンをしたいって気持ちの方が強かったです。」


 - 場所は京都と決めていたんですか?

「やるんだったら京都って思っていました。」

 

- 屋号の由来は?

 

「私の名前が極檀。漢字の"檀"が難しいので、平仮名で『極だん』にしました。極めるって字なので『軍鶏を極める』って意味合いも含んでいます。」



- 提供する商品の紹介をお願いします。

「軍鶏の白湯と清湯。この2本です。丼ものとか、お酒のアテも考えています。」

 

- 軍鶏を選んだ理由は?

「ラーメンをするとしたら鶏と決めていました。他店と差別化ってところでブロイラーを使うのではなく、ブランドの地鶏を使ってしたいと思いました。白湯でも地鶏の肉質を生かして作った白湯と、ブロイラーでは全く違う。自分の味を作りたいと思いました。」

 

- 合わせる麺は?

「ライ麦を配合した麺を使います。茶色っぽい蕎麦のような色になります。」

 

- 和食のキャリアを生かした商品も予定している?

「和食は季節を大事にしたメニュー作りをしているので、一杯の丼の中でどれだけ季節感を出せるかは自分の中で挑戦として捉えています。いろいろ試作をしていて、けっこう面白いのが幾つかできました。お客様にもぜひ食べていただきたいと考えています。ここだけしか食べれないものを作っていこうと思っていますのでご期待ください。」

 

- 最後に一言お願いします。

「お客様の喜んでくださっているのを見るのが何より一番。今日作っているものを当たり前と思わず、お客様が喜んでくださるものを常に追求し、季節の流れ、時代の流れに応じて変化を加えて、幅広い年齢層のお客様に喜んでもらえるものを作っていけたらと思っています。宜しくお願い致します。」


 (取材・文・写真 KRK 令和2年11月17日)