Vol.225:麺や 凛


 今回取材するのは大阪府池田市の行列店「麺や 凛」。2019年1月にオープンして瞬く間に地域屈指の行列店となった注目店だ。店主とは修業時代から顔見知りだったが、じっくり話すのは今回の取材が初めてになる。「麺や 凛」奥田店主にKRK直撃インタビュー!


- 出身は?

「大阪の豊中市です。」

 

- ラーメンするまでの流れは?

「専門学校を卒業後、時計の仕事とか色々していました。高槻を拠点に仕事をしていた時期に、きんせい総本家によく食べに行っていたんです。それで仕事が上手くいっていなくて別のことをしようかなと悩んでいた時、ちょうどきんせい(彩色ラーメンきんせい)の弟子募集を見つけたんです。それでラーメンをしてみようと思いました。」

 

- きんせい以外の店は頭に無かった?

「その頃は車でいろんな地域を廻る仕事だったので、行く先々でいろんなラーメン屋で食べていました。その中できんせいのラーメンが1番だと思っていましたので、ここで学ばせてもらいたいと思いました。」

 

- 最初から独立志望で?

「そうですね。最初から弟子として入らせてもらいました。」

 

- 初めてラーメン屋で働いてどうでしたか?

「厳しいとは覚悟していましたが、想像以上でしたね。入ってすぐに駄目かなと思いましたから。」

 

- きんせいグループのどの店で?

「最初は中村商店(高槻)で1週間ほどいて、その後、花道金星という新しくできた店に半年ほど。それから高槻の店(高槻駅前)や茨木店、そして夢風でも働いていました。他ではなかなかできないような経験をさせて頂きました。きんせいでは4年半ほどお世話になりました。」

 

- 独立への流れは?

「元々独立する前提で入っていましたので、3年半ぐらい経った頃に『そろそろ出るか?』と言っていただいたので、仕事をしながら物件を探し始めました。」



- 場所はいろいろ探しましたか?

「3ヶ月くらい探していましたね。毎日の仕込みの関係で遠過ぎたら体力的に大変なので、実家から近い地域で探し始めました。石橋駅は降りる人も多いし、学生さんも多い。たまたまココが空く情報をもらったので見に来たら『場所もいいかな〜』と思って決めました。絶対に製麺機を置くスペースが欲しかったし、駅の近く(10分圏内)というのも魅力的でした。」

 

- 屋号の由来は?

「『和風系で何かいい名前ないかな〜?』と考えていて、見た目の響きで『凛』。漢字の意味的にもちょうどいいと思いました。」



- 自店で提供する商品はいつ頃から考えていましたか?

「僕はあっさりが好きなのであっさりで無化調とは考えていましたが、実際に味の構想とかはこっちの工事が終わってからでしたね。醤油と塩の2本でするつもりで作り始めて、つけ麺は限定でしたら人気が出たので後日レギュラー入りにさせてもらいました。やっぱり醤油が1番出ますね。塩は固定のお客様がいらっしゃいます。」

 

- 拘りの食材は?

「トップメニューの醤油には、井上醤油店さんの古式醤油をストレートで使って、それに6種類の乾物を合わせています。ずっとこの醤油を使いたいなと思っていたので、オープン前に電話して相談させてもらい使わせてもらうことになりました。」

 

- 鰹のつけ麺はビジュアル的に面白いですね。

「麺の方に鰹節が乗ってるというのを他では見たこと無かったので面白いかなと思いました。最初はやり過ぎた感があったので叩かれるかなと心配していたんですが(笑)、予想外に反応が良くてレギュラーに入れさせてもらいました。」

 

- 自家製麺については?

「種類を増やすと売り切れが多くなってしまうと思って現状は一種類です。ニップンさん(NIPPN)に紹介してもらった『つるぴかり』という粉を使っています。」

 

- 大きなレアチャーシューが乗ってるビジュアルはインパクトありますね。

「見た目の良さと、大きいのが乗ってる方がやっぱり嬉しいかなって(笑)。オープン当初に『(肉が)厚過ぎて噛むのがしんどい』と意見をいただいたことがあったので、現在は切り込みを入れて提供しています。」

 

- 奥田店主が大事にしていることは?

「お客様にちょっとでも美味しいと思ってもらえるラーメンを作りたいとずっと思っていて、原価が多少かかっても頑張ろうと思っています。無化調のラーメンでこれからも頑張っていこうと思っています。」


◆店舗情報

麺や 凛

大阪府池田市井口堂3-1-6

公式HP:https://menyarin.business.site/

twitter:https://twitter.com/menya_rin2019

オープン日:2019年1月21日

 (取材・文・写真 KRK 令和3年7月28日)