Vol.244:らーめんMARCO


 今回取材するのは大阪市旭区の人気店「らーめんMARCO」。千林駅前という立地で近くにはいつも多くの買い物客で賑わっている千林商店街がある。清湯から白湯、どの商品のレベルも高く、私も気に入って何度も食べに行っているお店だ。今回取材する時間を作って頂けるということで、店主と初めて話すことになった。「らーめんMARCO」中山店主にKRK直撃インタビュー!


- ご出身は?

「大阪市東淀川区の上新庄という所です。」

 

- 昔からラーメンは好きだったんですか?

「小さい頃に親に連れて行ってもらっていた中華料理屋さんのちゃんぽんが大好きでした。そればっかり食べていて唐揚げとか他のものは全く食べていませんでしたね。当時はその店以外で何か食べるとかはあまり無かったです。それから高校時代に同じ野球部に現在某ラーメン店をしている2人がいて、その2人が『メッチャ美味しいお店がある!』と教えてくれたのが天神旗さんでした。天神旗さんの豚骨ラーメンを初めて食べて『何やこれ!こんなラーメンがあるんや!』と驚きました。それから月一回くらい天神旗さんに通っていて、『他にも美味い店があるのかな?』とフラッと入ってみたのがとっかりⅡさん。そこの味噌ラーメンがとても美味しかったんですよね〜。』

 

- その頃にしたかったことは?

「小さい頃から家で料理するのが好きだったので、中学生くらいから将来は料理の仕事をしたいと思っていました。それで高校卒業してから洋食をしたくて某ホテルに就職しました。でも冷凍食品を使っていたりとか自分が料理に対して思い描いていたものと違っていたので2年くらいで辞めさせてもらいました。」

 

- ホテルでの仕事を離れてからは?

「居酒屋さんで働き始めて店長も務めさせてもらっていました。その時に中学時代の同級生だった赤木君(赤木店主)が店へ来たので『何をやってるの?』と尋ねたら『今、輝(麺や輝)の淡路やってるねん』と聞きました。まだ輝さんには食べに行ったことが無かったので、それから初めて食べに行きました。その時に生まれて初めてつけ麺を食べたんですが、『これも美味いな!』と驚きましたね。しかし、それから仕事も忙しくなりラーメンを食べ歩く時間もなかなか作れなくなってきて、しばらくラーメンから離れていました。」


- 再びラーメンに興味を持ったのは?

「今のこの店をやる前に勤めていた(居酒屋もしていた)会社が青二犀さん(極麺 青二犀)の近くだったんです。同僚に『近くに美味しいラーメン屋さんがあるらしい』と聞いたので食べに行ってみました。その時はラーメンを食べるのが本当に久しぶりでしたね。そして青二犀さんのラーメンに衝撃を受けました。ビジュアルから今まで食べたことあるラーメンと違っていて、清湯の塩を食べるのも初めて。レアチャーシューも初めて見ました。それから中毒症状みたいになって(笑)、多い時は週4くらいで青二犀さんに通い始めました。」

 

- ラーメン屋をしたい気持ちは?

「まだ全然無かったですね。ずっと居酒屋をしていて森山さん(青二犀 店主)も僕の居酒屋に来てくださって仲良くさせていただくようになり、その繋がりから自分の嫁が青二犀さんで働くようになったりしていました。」

 

- ラーメンをするきっかけは?

「結婚をして籍を入れた時に居酒屋をやめようと考え始めました。夜中心の生活から普通の生活に戻したかったんですよね。その時にいつも行列を作っていた青二犀さんとかの営業時間を見て、『この時間でこれだけお客さんを集めているのは凄いな』と思いました。失礼ながら当時は完全に勘違いして凄く軽く考えてしまって、ラーメン屋を自分もしてみようと思いました。」


◆2018年6月12日オープン


- 屋号の由来は?

「女性が1人でも入りやすい感じにしようと外観とかも考えて、店名も横文字がいいかなと思いました。自分の名前は恥ずかしかったので誰か偉人から取ろうと考えて、マルコポーロからMARCOと決めました。」

 

- この場所は?

「物件を見に来た時にこの町に初めて来たんです。近くの商店街(千林商店街)も人が多かったし、物件を見た瞬間にすぐに決めました。」


- ラーメン作りは自己流?

「森山さん(青二犀 店主)に仕込みとか基本を教えてもらい、それからラーメンの教本とか読んでいました。でもいざ始めたら散々で自分が何を作っているのか分からなくなりましたね。」

 

- どんなラーメンを目指していたんですか?

「清湯がやりたいとかじゃなく、『青二犀さんみたいなラーメンが作りたい』という感じでしたね。炊き方もよく分からないし、『どうしたらいいのかな?』と毎日悩んでいました。それからいろんなラーメン屋さんに食べに行くようになりましたね。本当に美味しいと評価されているお店で食べている内に、自分がいかにラーメンに対して甘く考えていたか分かりました。今まで自分がしてきた仕事の中でもダントツで一番難しい仕事と思いました。」

 

- 一番大変だと思ったのは?

「長時間の労働とかは大丈夫だったんですが、『なんでこんなに毎日味が変わるんだろう?』というのが辛かったですね。醤油の角が取れてまろやかになるとかそんな仕組みも分からないし、スープも毎日違う味になる。そもそもの基盤が無かったのでブレとかのレベルでもなくて辛かったですね。」

 

- 現状は?

「より美味しくするために本読んだり食べに行ったりして、旨味の量、塩分濃度、余韻とかいろいろ取り組んでいます。最初に森山さんに『一番大事なのはスープ』と教わったんですが、当時は勘違いして結局大事なのはタレ(カエシ)と思っていたんです。しかし最近やっとその意味が分かってきて、スープの炊き方も変えています。鶏だけじゃなく豚も加えて、ガラの量を増やして水の量を減らしたりとかしています。スープが美味しくないと余韻も残らないしコクも出ない。最近はお客様の反応も変わってきているのを実感しています。」

 

- 盛り付けでヤングコーンが特徴的ですね。

「個人的にメンマがあまり好きでなかったからヤングコーンを使っていたんです。でもいろいろ食べ歩いたら『メンマってメッチャ美味しい』と分かって、今はメンマが大好きなんです(笑)。一時期、生のヤングコーンが入荷できなくなった時にメンマに変えようと悩んでいたんです。でも常連様が『やめないで欲しい』とヤングコーンの仕入れ先を見つけてくれたんです。だから今もヤングコーンを使えているんです。」



- 今後は?

「やっぱり自家製麺をやってみたいですね。とりあえず今は製麺機を置く場所が無いので、この界隈で製麺機を置けるくらいの場所に移転したいと考えています。」

 

- 中山店主が大事にしていることは?

「味も大事ですが、ここへ来て良かったとお客様に思って頂けるような空間作りです。自分が外食する時でもどんなに美味しくても雰囲気が良くないと再び行きたいと思わない。自分は基本1日1食しか食べないんです。その一食を凄く大事にしたいので、お客様の大事な一食を後悔させないように『来てよかったな〜』と思ってもらえるようなお店作りを大事にしています。」

 

- 今はラーメン作りを楽しめていますか?

「メッチャ悩みますけど楽しいですね。ラーメン一杯のためにお客様は時間やお金を使って来てくださっています。それで美味しかったと言ってもらえた時は『ラーメン屋をやっていてよかったな!』と思えます。『どうやったらもっと美味しくなるんだろ?』と毎日ラーメンのことを考えています。」



◆店舗情報

らーめん MARCO

大阪府大阪市旭区清水1-18-15

twitter:https://twitter.com/marco_ramen

オープン日:2018年6月12日

 (取材・文・写真 KRK 令和4年1月20日)