Vol.267:らぁ麺 せんいち

2022年9月17日オープン


 関東の超人気店の店主から驚きのLINEが来た。内容は「ウチで修行した弟子が、奈良でもうすぐ独立します!」ということだった。その関東の超人気店というのは、埼玉の名店「中華そば 四つ葉」。この記事を読んでいるラーメンファンで、四つ葉を知らない人はいないと断言できるほどの名店だ。その名店から初の独立者が、奈良県天理市でラーメン屋を始めるという夢のような話が現実に動き始めた。

 その後、そのお弟子さんとLINEでやり取りを始めて、遂に独立開業の日がやって来た。これだけワクワクする新店の登場は本当に久しぶりだ!昼営業終わりに取材の時間を作ってもらい、ゆっくり話をさせて頂いた。「らぁ麺 せんいち」大林店主にKRK直撃インタビュー!


- ご出身は?

「大阪の八尾市です。21歳頃まで住んでいました。」

 

- 元々、ラーメンは好きだったんですか?

「はい。ラーメンが好きで食べ歩いている内に、自分でも作りたいと思うようになりました。ラーメンを好きになったのは、東京で食べたラーメンに衝撃を受けたのがきっかけでした。それまで大阪でも食べていたんですが、『東京のラーメンって凄いな!こんなラーメンをどうやって作るんだろう?』と思いました。」


- ラーメンを作ることに興味を持ってから?

「どうせラーメン屋をするなら、よりレベル高いラーメンを学びたいと思い、東京へ行こうと決めました。」

 

- 東京へ行って、修行先は?

「最初、都内の有名店で2年半ほど働いていました。休日に色んなお店を食べ歩いている中で、『鶏清湯をやりたいな』と思い始めて、そのお店を辞めるタイミングで、好きだった四つ葉(埼玉県)が求人を出していたので四つ葉に入りました。」

 

- 独立志望はその頃からありましたか?

「四つ葉に入る時に『3年で独立します』と言って入ったんですが、コロナとかいろいろ重なって約4年ほどお世話になりました。基本は本店で、深緑(四つ葉の別ブランド店)にも時々入らせてもらっていましたね。四つ葉での4年間で、本当に多くのことを学ばせて頂きました。」



- 自店は関西ですると決めていたんですか?

「ラーメン屋をしようと思った時に、向こう(関東)で学んでから関西ですると決めていました。最初は大阪か奈良のどちらかでと考えていました。大阪は自分の出身地だし、奈良は大阪に比べて競合店が少ないかなと思っていました。」

 

- 奈良に絞ったのはいつ頃?

「四つ葉に入った頃には奈良でしようと決めていましたね。そして、四つ葉を卒業してから奈良で住み始めて、自分の足でいろんな町を歩いて『この駅、人が多いな』とか調べていました。富雄とか多くのラーメン屋さんがあって驚きましたね。」

 

- 最終的に天理を選んだ理由は?

「最初は人が多いので奈良駅周辺の物件を探していましたが、全然空かなかったんです。それで探す範囲を広めて、どんどん南下してきて天理へ来ました。自家製麺をしたかったので製麺室を作れるちょっと広めの物件。ここは駅近だし、駐車場(市営駐車場)も近くにあるのでこの物件に決めました。」



- 屋号「らぁ麺 せんいち」の由来は?

「両親の名前を組み合わせた言葉です。」

 

- 自店で提供する商品は悩みましたか?

「自分のやりたいのは決まっていたので、この地域のお店を食べ歩いてリサーチしていても、それによってあまり影響を受けないようにはしていましたね。」

 

- 商品の紹介をお願いします。

「鶏をベースに使って、あまり感じ難いとは思いますが魚介とかの旨味を底上げとして入れています。奈良でするということで、奈良の食材も可能な限り使うようにはしています。今は醤油と塩の二本です。ちょっとジャンクな感じのワシワシしたまぜそばとかつけ麺もやりたいんですけど、基本1人でするので難しいかなと思っています。」

 

- 大林店主が大事にしていることは?

「お客様第一。当たり前のことを当たり前にする。それが一番難しいんですけどね。休みの日にラーメン屋を何軒も食べ歩いているので、自分がお客様としての立場から他店でいいなと思ったことは積極的に取り入れていきたいと思います。お客様目線が大事だと思うので、それを自分の店に生かしていきたいと思っています。」



◆店舗情報

らぁ麺 せんいち

奈良県天理市川原城町801

twitter:https://twitter.com/ramen1001nara

オープン日:2022年9月17日

 (取材・文・写真 KRK 令和4年9月18日)