Vol.305:Ramen KURUMU


 今回取材するの「Ramen  KURUMU」。お洒落な街として注目を集める大阪・北堀江で2023年10月6日にオープンした新店だ。店主は東京の名店「八雲」出身。私も八雲には2回行っているが、この系統(たんたん亭系)の関西初上陸店だから気になっている人も多いだろう。営業終わりに取材する時間を作って頂いた。「Ramen  KURUMU」シン店主にKRK直撃インタビュー!


- ご出身は?

「韓国の釜山です。約5年前に日本料理の勉強がしたくて日本へ来ました。お寿司がやりたくて、日本で学んでから韓国へ戻ってお店をしたいと考えていました。」

 

- 釜山でラーメンは食べていましたか?

「釜山にもラーメンのチェーン店が幾つかありましたが豚骨ラーメンしか知らなくて、醤油や味噌とか色んなジャンルがあることは当時は知らなかったです。」

 

- 日本へ来てからは?

「最初は日本語が全く分からなかったので大阪の日本語学校で1年間勉強をして、それから東京の調理師専門学校に入りました。」

 

- ラーメンとの出会いは?

「お寿司をしたくて日本へ来て調理師専門学校に入ったんですが、日本の本場のお寿司が口に合わないことに気付いたんです。」

 

- 口に合わないとは??

「韓国で食べていた韓国人向けにアレンジされたお寿司と、日本の本場のお寿司の味が違うのに驚きました。日本では鯖とか生臭くて苦手なものが多かったんです。それで自分の進路をどうしようと調理師専門学校に通いながら悩んでいました。その時にたまたま学校の近くでラーメン屋さんを見つけたんです。それが池尻大橋の八雲さんでした。」


- それまでは八雲を知らなかったんですか?

「はい。本当にたまたまでしたね。お金も稼ぎたいと思っていたので、学校へ通いながらアルバイトとして入りました。洗い場、盛り付けとかから始めました。働き始めてから、いつもお客さんが並んでいるので調べてみてとても有名な店と知りました。」

 

- ラーメン屋で初めて働いてどうでしたか?

「八雲の稲生田社長の麺線を整えているところとか、平ザルで湯切りしている姿とかとてもかっこよかったんです。その時に『ラーメンっていいな〜』と思いました。」

 

- ラーメンに興味を持ち始めたんですね。

「日本に来て2年ほど経っていたんですが、それまでは醤油ラーメンは醤油で割っているだけのラーメンで、豚骨とかと比べたら旨味が低いなと思っていたんです。でも八雲さんで働きながら毎日賄いで食べていたら『醤油ラーメンって美味しいな!』と思いました。」

 

- ラーメン屋をすることも考え始めていたんですか?

「その時はまだ自分にラーメンが本当に合っているのか、ラーメンが韓国へ持って帰って勝負できるものなのか、それが分からなかったんです。それで稲生田社長に色んなことを相談したら、何でも優しく教えてくださったんです。それでラーメン屋をしてみようと決心して、学校へ行きながら八雲さんでずっとラーメンを学ばせてもらっていました。」

 

- 学校を卒業してからは?

「製麺も学びたくて一年ほど大阪のうどん屋さんでも働きました。でも、この場所(北堀江)では坪的に自家製麺はできなかったんですけどね。うどん屋の後も色々と学ぶために他のラーメン屋さんでも学ばせてもらったりしていたんですが、やっぱり自分には八雲のスタイルが合っていると思いました。それで自店をオープンする2ヶ月前くらいに稲生田社長に連絡して、オープンまでの期間、八雲さんで再び学ばせてもらいました。」


2023年10月6日オープン!


- 自店の場所を大阪にした理由は?

「東京ですることも考えていたんですが、妻が大阪の方で、妻の家族もこっちにいるので大阪がいいかと思いました。稲生田社長からも『大阪にはまだワンタン麺が無いから、大阪でワンタン麺をしたら?』とアドバイスを頂きました。」

 

- 北堀江を選んだのは?

「お洒落な地域で観光客も来れる所という条件で探していました。オフィス街も近くて全体的なバランスが良い所ということで、北堀江のこの物件に決めました。」

 

- 屋号「Ramen  KURUMU」の由来は?

「八雲さんのロゴはワンタンを雲として表現していて、雲が重なっているんです。それでウチのロゴもそういう感覚でデザインしました。そしてKURUMUは韓国語で雲という意味なんです。本場の発音ではグルム(guleum)なんですけど、日本語ではクルムになります。」



- 自店紹介をお願いします。

「当店ではワンタンが入っている麺が一番美味しいと思います。毎日頑張って仕込みをしていますので、ご来店してもらえたら嬉しいです。」

 

- 八雲には白醤油の白もありますが、将来的にコチラでも白の販売を予定していますか?

「はい。白は現在開発中です。頑張って試作をしているんですけど、なかなか商品化できるまでは仕上がっていません。完成次第、メニューに加える予定です。」

 

- 最後にシン店主が一番大事にしていることを教えて下さい。

「味を大事にするのは当たり前なんですけど、一番大事と思っているのは接客です。自分がどれだけ美味しいラーメンを作っても、お客さんへお出しする時に接客が悪いと、ラーメン自体の印象も悪くなってしまいます。自分もそうですから。だから自分だけでなく、スタッフにも笑顔で優しく接客して欲しいとお願いしています。」


◆店舗情報

Ramen KURUMU

大阪府大阪市西区北堀江1-9-11

instagram:https://www.instagram.com/ramenkurumu/

X:https://twitter.com/RamenKURUMU

オープン日:2023年10月6日

 (取材・文・写真 KRK 令和5年10月7日)