Vol.320:燕参上


 今回取材するのは名古屋市の人気店「燕参上」。強烈な個性派ラーメン店として多くの支持を集め、名古屋ラーメンシーンで人気急上昇中のお店だ。イベントを通じて知り合ったので、昼営業終わりに取材をする時間を作って頂いた。「燕参上」大前店主にKRK直撃インタビュー!


- ご出身は?

「岐阜県多治見市です。日本で2番目に暑い街です。」

 

- ラーメンするまでの経緯は?

「中学生の頃からずっと名古屋に住んでいまして、名古屋の焼肉屋でずっと働いていて、そこで飲食のイロハを学びました。独立を考え始めた時に、焼肉かラーメンかで悩んでいたんです。その時、ラーメンにハマっていて半年で200軒ほど食べていたんですよ。」

 

- かなり食べていたんですね。

「意識はしていなかったんですがラーメン雑誌を読んだ時に『この本に載っているほとんどの店で食べたことがあるな』と気づいたんです。それでどっちが本当に好きなのか考えた時、6:4でラーメンが好きだなと思い、ラーメンで独立することに決めました。」

 

- ラーメン作りは独学で?

「全部独学です。焼肉屋の時も牛のラーメンの試作したりしてて、既存のテールソープをどうしたらラーメンぽくできるかなとか考えていました。」

 

- 最初の店は?

「名古屋市天白区で"男そば連獅子"というお店を2008年4月から2023年5月までしていました。"男そば"という二郎系の商品が売りのお店でした。」


2023年8月1日オープン


- 屋号「燕参上」の由来は?

「『名古屋市に燕が参上』という意味です。」

 

- 移転して違う商品にした理由は?

「僕の胃には年齢的に二郎系は重くなり過ぎたし、15年もしていたのでそろそろ違うことにチャレンジしたかったんです。」

 

- 新潟県のご当地「燕三条」を選んだきっかけは?

「ソムリエ経験のある先輩が僕のお店で少し働いていて、その先輩が新潟県長岡市出身だったんです。ちょうど僕は太麺の歴史を勉強していた時で燕三条のことも気になっていたので、その先輩に燕三条について聞くと『いつも食べていたよ』ということだったので作ってみたんです。作っては味見してもらってを繰り返して、それで完成したのが今の"俺流燕参上ラーメン"です。前のお店で年2回の限定として出してみるととても評判良かったので、この商品で新たにお店を出してみたいと考え始めました。それで2023年8月1日にこの地で"燕参上"を始めました。」

 

- 名古屋で初の燕三条系ラーメン専門店になりますが、お客さんの反応はどうでしたか?

「予想以上に受け入れてもらえて嬉しく思っています。」

 

- 券売機を見ると看板の「俺流燕参上ラーメン」の他に、新潟燕三条ラーメンというのもありますね

「実は以前に俺流を作る時に煮干しだけのも試作したんですが当時は煮干しだけでは物足りないと思ったので、ウチの燕参上は煮干し出汁に更に色々加えて作っています。でも歳を重ねてから"潤さん(らーめん処潤)"で食べてみたら『煮干し一本の潔さもいいな!』と思い、新潟燕三条ラーメンとして途中からメニューに加えました。」



- カレーも評判いいですが、いつから?

「前のお店から出している人気の商品なので、今のお店でも続けて販売しています。」

 

- 大前店主の大事にしていることは?

「大事にしていることが二つあります。一つは味に対して嘘をつかないこと。もう一つはお客様よりも楽しんでやること。キャストが笑っていないとゲストは笑わないんですよ。だからゲストよりも僕が楽しむんです。それが僕のポリシーです。」


◆店舗情報

燕参上

愛知県名古屋市中区栄1-16-16 チサンマンション栄 1F

instagram:https://www.instagram.com/omaehitoshi/

オープン日:2023年8月1日

 (取材・文・写真 KRK 令和6年5月27日)