Vol.88:中華そば おしたに


 空前のラーメンブームに沸く奈良県に、2017年1月、新たなラーメン店がオープンした。屋号は"中華そば おしたに"。店主はミシュラン ビブグルマンにも掲載された大阪の人気店"ふく流らーめん 轍"出身だ。

 近年、漸く清湯が流行り始めた奈良ラーメンシーンに、最高のタイミングで現れた清湯を看板にした本格派!待望の新星の出現に、奈良ラーメンは更に熱い激戦区になっていくだろう。"中華そば おしたに"押谷店主にKRK直撃インタビュー!


- 出身は?

「奈良県奈良市です。」

 

- ラーメンは昔から好きだったんですか?

「ラーメンは好きでしたが、全然詳しくは無かったですね。当時はチェーン店しか知らなくて、個人のラーメン店があるのさえ知らなかったです。」

 

- ラーメン屋をしたいと思ったきっかけは?

「何か自分でしたいなって気持ちが強かったので、学校を卒業してからは色んな職を転々としていましたね。資金を貯めてから何かしようと思っていたんです。でもある日、『貯めてから始めたら時間かかるな~』と気づいたんです。それならどこかの店で修行しながら働いて、そのまま独立した方がいいなって思いました。いろんな選択肢から考えて、最終的に決めたのがラーメン屋でした。」 


- ラーメン屋で修行を始めるんですね。

「その時は大阪に住んでいました。ラーメン屋がどこにあるのかも知らなかったので、とりあえずグルメキャリー(飲食店専用の求人サイト)でラーメン屋の求人をチェックして、気になる店があれば直接食べに行っていました。ある日、当時住んでた桜川からメッチャ近いお店があったので食べに行ってみました。"麺 life 拓"ってお店でした。そのお店が有名店の系列の店とか全然知らなかったんですが、食べてみたらメッチャ美味しくて衝撃を受けて、それでここで働こうと決めました。」

 

- 初めてラーメン屋さんで働いて、どうでしたか?

「飲食店でのアルバイト経験はあったので、時間長いとかは感じなかったですね。暑いな~とか思ってたくらいですね(笑)。最初は本店(麺や 拓)で働くことになったんですが、本店は忙しかったですね。麺や拓では最終的には店長を任せられて、約3年ほどお世話になりました。」


- 次に修行したお店は?

「次はどうしようかなって思ってた頃、少し面識があった轍さんへ食べに行く機会がありました。スタッフの一人が僕のことを知っていて、福山店主に僕のことを知らせてくれたようで、その時に福山店主といろいろお話させてもらい、『じゃあ、ウチに来てや!』って声をかけて頂きました。その時点でも独立できるとは思っていたんですが、拓はレギュラーしかしない店だったので、独立するには自分の引き出しが少ないかもと不安が凄くあったんです。それで轍さんでお世話になることに決めました。」

 

- 轍ではどうでしたか?

「だいぶ勉強になりましたね。拓さんで基礎を学んで、轍さんで応用編を学んだって感じです。両店の客層も全然違いましたね。拓さんは一般層のお客様がほとんどで、轍さんでは限定とかするとラヲタの皆さんがド~っと並んでいて驚きました。お客様に喜んでもらえることをする大切さも、轍さんで学ばせてもらいました。轍さんでは本町店で途中から店長を任せられて、その後、寺田町の総本家の立ち上げでも店長を少ししましたね。」


中華そば おしたに(2017年1月21日オープン)


- 自分の店をすると決めた時、頭に浮かんだ場所?

「修行時代から、自分でやるなら絶対に奈良と決めていました。いざ物件を探し始めると、奈良はあまり店舗物件が無くて困りましたね。奈良でやるなら駐車場があるってのを必須にしてたので大変でした。この場所は前は喫茶店だったようです。実家から近いし、交通量も多いし『ここでいいかな』って感じで決めました。」

 

- 自分のお店の提供するラーメンは悩みましたか?

「今までの経験から清湯ですると決めていました。独立前は、轍で自分の店で出すラーメンをいろいろ試作させてもらい、限定メニューとして提供させて頂いていました。とても助かりましたね。」


【KRK動画】屋号の由来、提供してるラーメンについて


 <店舗情報>

■中華そば おしたに

住所:奈良県奈良市四条大路5-4-30

Twitter:https://twitter.com/noodleshop_ossy

 (取材・文・写真 KRK 平成30年5月31日)