Vol.280:情熱のぶた


 企業のオフィスビルが立ち並ぶオフィス街「阿波座」に、注目のラーメン店が2023年2月28日にオープンした!店主は多くのラーメン職人を輩出している名門「麺や輝」卒業生で、麺や輝 中津店の店長を務めていた方だ。近年のオープンラッシュで大阪屈指のラーメン激戦区となっている阿波座がまた騒がしくなりそうでワクワクする。「情熱のぶた」上村店主にKRK直撃インタビュー!


- ご出身は?

「三重県鳥羽市です。」

 

- ラーメンは昔から好きだったんですか?

「鳥羽市周辺にはあまりラーメン屋が無かったので、宅麺(通販)で"とみ田さん"や"ちばからさん"の二郎系のとか取り寄せて食べていました。それでラーメンにハマっていっていましたね。」

 

- ラーメン屋をする前は?

「実家が写真屋をしていまして、鳥羽市の観光写真、団体さんの集合写真、料理撮影とかを主にしていました。それで僕も他所で写真の修行して戻ってきてから、ずっと写真をしていたんです。しかし記念写真を売っていても、皆さん一枚だけ買ってコピーするような時代になってきたので商売としては下降気味だったんです。それで何か違う仕事をやりたいと思い、親父に僕はラーメンをやりたいと相談しました。ラーメンが好きでしたからね。」

 

- ラーメンをすると決めてから?

「どこで修行をしようかと考えて大阪か名古屋が浮かんだんですが、僕は学生時代、大阪の写真の専門学校に2年ほど行っていたんです。それで馴染みのある大阪でしようと思いました。」


- 大阪で修行するお店はどうやって見つけたんですか?

「どこで修行したらいいか分からなかったので、関西ラーメンKINGの記事を読んでいたんです。」

 

- 関西ラーメンKINGで(驚)?

「色んな店を検索していると関西ラーメンKINGを見つけて、『こういう店主がいるんだな』とか参考にさせてもらっていました。ちょうどJAWSさんフィッシュトンズさんの記事を読んでいましたね。」

 

- 麺や輝に入るまでの経緯は?

「住む所を決めてから探そうと思っていたので、阪急の淡路駅近くに住み始めました。それからラーメン系の某求人サイトで『麺や輝』系列の"にぼってる"というお店がちょうど募集していると教えてもらいました。それで麺や輝 中津店へ行ってつけ麺を食べてみて、僕は魚介豚骨でやりたいと思っていたのでここで修業しようと決め、面接してもらって『麺や輝』で修行させてもらうことになりました。」

 

- 初めてラーメン屋で働いて、どうでしたか?

「楽しかったですよ。飲食業は初めてでしたが、写真の修行時代のアシスタントの方が過酷だったので、それに比べたらラーメン屋での修行はとても楽しかったです。」

 

- 麺や輝では何年いたんですか?

「輝では合計で4年ほどお世話になりました。にぼってるで1年3ヶ月ほどいて、それから中津店の店長をしていた下垣さん(現・RPG店主)が独立することになったので、僕が次の店長をすることになり中津店へ移り、下垣さんから豚骨の炊き方とか教えてもらいました。中津店では約3年ほどいましたね。」


2023年2月28日オープン!


- 自店の場所は大阪と決めていたんですか?

「鳥羽では考えていませんでした。鳥羽で写真の仕事をしていた時、ほぼ観光業だったので土日しか忙しくないって状況が続いていたんです。商売するなら月曜から金曜の昼に稼げる場所と考えていたんです。それで大阪でしようと決めていました。」

 

- この場所に決めたのは?

「当初は市内ではとても無理だと考えていて、淡路から北の方を探していたんです。高槻とかいろんな街を歩いて探していましたがなかなか見つからなかったんですが、JAWS伊藤店主がここが空くと紹介してくれたんです。それで伊藤さんと一緒に見にきて、大将(森代表)にも見てもらったんです。それでここでしようと決めました。」

 

- 屋号「情熱のぶた」の由来は?

「『麺や上村』でしてもインパクトが無いので、僕はブルーハーツさんが好きなので『情熱の薔薇』(ブルーハーツの人気曲)からアイデアを頂きました。最初、情熱も平仮名でいいかなと思っていたんですけど、自分で色々書いてみて『情熱のぶた』が一番いいかなと思いました。」


特製魚介とんこつラーメン


- 商品の紹介をお願いします。

「スープは拳骨、頭骨をメインで、煮干し、鰹節、鯖節などを使っています。麺はJAWSさんに頼んで打ってもらっています。修行時代に限定で濃厚の煮干しラーメンをした時にブレンダー(泡立て器)して麺との絡みが凄くいいなと思っていたので、ブレンダーはしようと決めていました。つくねはRPGさんやきくはんさんでよく食べていたので、大変だけどつくねはしたいと思っていました。トッピングは試作では鰹節を乗せていたんですが硬かったので、マグロ節の方が柔らかいと聞いたのでマグロ節に変えました。」

 

- 上村店主の一番大事にしていることは?

「愛想良く、元気よく、お客様をあまり待たせないように。ラーメン作りはもちろん拘ってしていきます。宜しくお願いします。」


◆店舗情報

情熱のぶた

大阪府大阪市西区立売堀4-9-10

instagram:https://www.instagram.com/jyonetsunobuta/

オープン日:2023年2月28日

 (取材・文・写真 KRK 令和5年3月5日)