Vol.354:にぼしらぁ麺なの花


 今回取材をするのは愛知県の知多半島で2025年7月にオープンした話題の新店「にぼしらぁ麺なの花」。店主は東海ラーメンシーンで絶大な支持を得ている超人気店「麺屋さくら」出身。数多くの名作を世に送り出している麺屋さくらで学んできた方なので、食べに行く日が楽しみでならなかった!「にぼしらぁ麺なの花」三村店主にKRK直撃インタビュー!


- ご出身は?

「愛知県半田市です。」

 

- ラーメンをするまでの経緯は?

「小さい頃から料理をするのが好きでした。麺屋さくらに入る前にイタリアンのお店で1年ほどアルバイトをしていて、そこで川内さん(麺屋さくら店主)と知り合いました。」

 

- イタリアンで川内さんと?(驚)

「そのイタリアンの会社が倒産するとなって、その半年前くらいに店長も辞めてしまったので、その代わりとしてヘルプで入ってきたのが川内さんでした。」

 

- それは麺屋さくらがオープンする前の話ですよね??

「はい、そうです。川内さんとは釣りという同じ趣味があったので仲良くさせてもらっていました。その頃から川内さんが『俺、ラーメン屋をするからオープンしたら声をかけるよ』と言っていたんです。アルバイトの僕は倒産することもまだ知らなかったので冗談半分で聞いていましたね(笑)。」

 

- その会社が倒産してから?

「倒産して2ヶ月後くらいに川内さんから『今、何やっているの? ラーメン屋をするんだけどどうする?』と連絡がありました。本当にラーメン屋をやるんだと驚きましたが、『じゃあ、やります』と返事しました。」


- いきなりラーメンの世界に入るわけですが、ラーメンの印象はどうでしたか?

「さくらで働いている内に、塩とか醤油、味噌とか決まったものだけじゃなく、ラーメンは本当に自由なんだなと思いました。」

 

- ラーメン屋での仕事はどうでしたか?

「仕込みとか徐々に教えてもらっていました。僕は料理の基礎が無かったので教えてもらってもなかなかできなかったですね。麺屋さくらでは約15年働かせてもらいました。」

 

- 独立志望は無かったんですか?

「最初は2人(川内店主と女将さん)がおじいちゃん、おばあちゃんになってもこのままいてもいいかなという気持ちでした。でも僕も30歳を超えた頃から川内さんに『将来の事もあるし、もうそろそろ独立してもいい年だな。考えておけよ』とは言われていました。」

 

- 独立のきっかけは?

「川内さんからの後押しのお陰ですね。『もう仕事もちゃんとできるから、自分でやれる』と言ってもらって全部バックアップして頂きました。今年(2025年)に入ってすぐの話でしたので、気持ちがまだ全然追いついて行かなかったですね。」


2025年7月3日オープン


- 修行店と同じ地域でするのは珍しいですね。

「『もし何かあって困っていたらすぐに駆けつけれるように近くでしたらどうだ?』と川内さんから言ってもらい半田市ですることに決めました。物件は色々探していたんですがなかなか見つからなかったですね。この場所は元々は飲食不可だったんですが、大家さんに相談すると『臭いがあまり出ないものならいいですよ』という話だったので、ウチは出汁メインで揚げ物とか炒飯をしないと伝えると『それだったらいいですよ』と入れてくれました。」

 

- 明るくオシャレな雰囲気の内装ですね。

「ここは完全なスケルトン(内部が骨組みだけの状態)だったので一から造りました。明るいカフェっぽい雰囲気にして女性も入りやすいような内装にしています。

 

- 屋号「にぼしらぁ麺なの花」の由来は?

「味の構成として煮干しが分かりやすいし人気出てきているので、川内さんから『煮干しメインでやったらどうだ?』とアドバイスしてもらいました。それで屋号に"にぼしらぁ麺"を付けました。下の名前は一般的に分かりやすく覚えやすい名前で考えて、麺屋さくらも桜の花のイメージで分かりやすいので、花つながりで"なの花"が浮かびました。」


 

- 自店の商品は幾つか候補があったんですか?

「川内さんと2人で煮干しでいこうと決めていたので、麺屋さくらで一緒に試作して、それから限定で出してお客様の反応を見ていきました。」

 

- 目指した煮干しとは?

「生臭さや苦みを抑えて、煮干しが苦手な人でも食べられる煮干しラーメン。煮干しが好きな人からすると煮干しじゃないと言われたりもしましたが、幅広いお客様に好まれる煮干しに仕上げています。」

 

- もう一つのメニュー、濃いニボシとは?

「煮干しのペーストが乗るので少し苦味が加わりますけど臭みとかは全然ありません。煮干も色々と種類があります。一般的には片口鰯がメインでそれしかないと思っている方もいます。それだけだとエグミや苦味がありますけど、他の鯵とか鯛、鯖とか色々あるのでそういうのも含めた煮干しラーメンを作っています。」

 

- このスープに合わせる麺は?

「このクリアーな優しい煮干スープに合うのは、多加水寄りのしっとりしたのがいいと思いました。麺屋さくらでずっと柔らかい麺を食べ慣れていたので、自分が好きな麺もこれくらいなんです。あまりにも柔らか過ぎると一般受けしないので、その辺りは少し調整しています。」

 

- 人気店出身のプレッシャーは?

「まだ不安でいっぱいですね。やっぱり麺屋さくらの名前があるので比較されてしまうので、その名前に負けずにやれているのかなと考えてしまいます。自分自身がどこまでできているのか分からない面もあります。」

 

- 三村店主が一番大事にしていることは?

「お客様が一番喜んでくれるラーメンを作りたいと思っています。妥協せずにしっかり作り込んだラーメンをこの先も作っていけたらと思っています。」


◆店舗情報

にぼしらぁ麺なの花

愛知県半田市栄町3-34

instagram https://www.instagram.com/nibosiraamen.nanohana/

オープン日:2025年7月3日

(取材・文・写真 KRK 令和7年11月21日)